不調の原因

  • 脳幹と体幹を繋ぐ首関節のいたるところでサブラクセーション(神経関節機能障害/神経障害)を起こしている。
  • 脊椎が硬くて自律神経の神経機能が低下し内臓機能が弱っている。
  • クラニオセイクラルリズムに異常を来している。
  • 筋肉が硬直して他の筋肉や皮膚組織を引っ張っている。
  • 腸機能が悪くなることで免疫力が落ち、自律神経機能の低下を招いている。
  • 脳の中に溜まりすぎた脳脊髄液が脳を内側から圧迫している。

人の不調の種類は様々ではあります。症状で言えば、めまい、頭痛、吐き気、不眠、痛み、全身倦怠感、やる気がでないなどといったことが挙げられます。

 

こういった症状は大抵が自律神経の乱れから発生しているといっても過言ではありません。人は社会で生きている以上、常に外的なストレスにさらされています。個人の生活習慣の乱れも重なると、その負担は相当なものがあり、ストレスから生じた疲れが癒されなければいつか人はオーバーヒートしてしまいます。そういった負担が原因となって脳である中枢神経と脊髄の末梢神経は機能異常を起こすわけです。この神経異常をカイロプラクティックでは

 

サブラクセーション

 

と呼びます。

 

 

サブラクセーション

サブラクセーションとはカイロプラクティックでは「背骨と神経の機能が低下している状態」であると定義しています。これはカイロプラクティックの創始者D.D.パーマー(ダニエル・デービッド・パーマー)の論理です。※写真参照。かつて、カイロプラクティックではサブラクセーションとは神経の圧迫であると解釈していました。姿勢の悪さなどで脊椎関節が曲がり椎間孔が狭くなるとそれに伴い圧迫された神経が刺激を受けて脳幹に到達。中枢神経と末梢神経の連携に乱れが生じて自律神経が障害され、結果、様々な症状が出てくるというものです。

 

しかし、現代ではこの説は既に信憑性はありません。医学的根拠として神経の圧迫が原因で症状がでるという解剖学的エビデンスは確立されていないのです。つまり、脊椎や骨格のズレが生じて筋肉の痛みや神経を圧迫するのではないということです。実はこの解釈は実際のところ全くの逆で、筋肉が拘縮を起こして脊椎をひっぱり脊椎にズレを生じさせます。サブラクセーションが骨格のズレからくる神経の圧迫と考えるのは、今では誤解と言えます。実際は神経異常のことを指しています。カイロプラクティック、アクチベーターメソッドではこの神経異常を神経関節機能障害といいます。この神経関節機能障害を確実に見つけだし調整、アジャストすることで神経の回復を図り、自然治癒力イネイトインテリジェンスを復活させることを目的としています。当院でもこの理念を採用しています。

そもそも生体とは中枢神経である脳幹と自律神経を通してリアルタイムで内臓やホルモンを調節、あらゆる外界からのストレスに対して対処し、順応できるようにコントロールしています。無論、24時間休むことなく働くものであり人の意思は関係ありません。ところがこのストレスが多すぎると体内で処理しきれず椎間関節や骨格の至る所で滞留し神経の交通を妨げるのです。結果、様々な症状が出てきます。

 

そのストレスとはなんでしょうか。ストレス学会では「外界からのあらゆる刺激に対する生体の特異的な反応」と発表されています。刺激を与えるものをストレッサー、刺激を受けるものをストレスといいます。

 

このストレッサーには三つの種類があるとされています。

社会的・精神的ストレッサー

多忙な仕事量、も環境の変化、過労、対人関係のトラブル、ネガティブ思考、トラウマ、PTSD、葛藤、不安、緊張、落胆、悲嘆など。

物理的・化学的ストレッサー

外傷、長時間のデスクワーク、バランスの悪い姿勢、産褥後、運動不足。暑さ、寒さ、自然災害や気圧、気候変動、事故、騒音など。

生理的・生物的ストレッサー

炎症、細菌感染、ウィルス感染、栄養失調などの飢餓、過労、疲労、睡眠障害、多量の内服薬、透析治療、抗がん剤治療、化学調味料などの食品添加物、環境汚染、たばこ、アルコールなど。

 

ストレスを起こす要因は多様です。これだけのストレスに対して人はどれだけ対処できるでしょうか。仕事で疲れ切ったところに食品添加物が多量に入った食事をとり、睡眠時間は少なく体にムチをうってまた、仕事に行く。外にでると環境汚染が広がり厳しい人間関係にさらされながら必死で生きていく自分。どれだけ意思が強い人でもいつかは疲れ果てて精神的、肉体的負担は体全体に及ぶのではないでしょうか。

 

現代人は疲れすぎています。

 

そのストレスによって最もダメージが起こりやすい場所、それは“脊椎”です。当院が専門に扱う理由がここにあります。骨格の中でも特にサブラクセーションが起こりやすいのは、

上部頸椎のC1アトラス。

 

顕著にストレスにさらされるのは、

胸椎の第3番、T3です。

 

サブラクセーションを長期的に放置していると椎間板は次第に変形し身体中、様々な骨格のゆがみを生じていきます。神経は40%以上損傷することでようやく症状として感じることができます。

 

つまり、症状を感じるということは自己を支える役目である椎間板のキャパシティは既に60%しか残っていない、ということになります。

 

 

筋肉の硬直

 

 

カラダは生きていくためにたとえ無理な姿勢であってもなんとかバランスを図ろうと働きます。そのためにはバランスをとるために必要な周辺筋肉を過度に緊張させることになります。前傾姿勢になると頭部が約5kgにもなることから頭部を維持するために普段よりも数倍の緊張状態が続くことになります。

その緊張は時間とともに筋繊維を損傷させ次第に白血球は増加。白血球が集まることから炎症が起こりついには【筋硬直】を起こし、過剰に硬直した筋肉は血管を圧迫することで血流を阻害することから神経伝達物質(ブラジキニン・プロスタグランジン・ヒスタミン・セロトニン)が刺激物質となり流れを停滞させていくことになります。

 

硬直は筋肉に対する衝撃の吸収、つまりは防御反応の一環ともなるため一度、硬直すると解除されません。また、筋肉が硬直すると血流が阻害されるため、血流に乗って運ばれてくる酸素や栄養素の供給が遅れ、神経伝達物質の交通が阻害されることでその筋肉の周辺組織は行き場を失い、必要な栄養源もなくなることから筋肉の緊張状態はずっと維持されることになります。つまり、硬直した状態になるのです。これを筋肉のロックと表現しています。

 

ここで神経伝達物質が筋膜に届くと強い痛みが生じてきます。神経伝達物質には強い発痛作用があるからです。

神経の機能異常が生じると重力下で生きる人の骨格は次第にズレを生じていきます。

 

このズレ、放っておくとどんどんズレていきます。どんどんズレると姿勢はますます悪くなっていきます。首からゆがんできた場合は胸椎、腰椎、骨盤とゆがみ、両膝関節や足首も左右差を生じることから姿勢バランスは壊れカラダの負担は増大していくわけです。

頸椎は脳幹と繋がる脊椎であり、ここで神経障害であるサブラクセーションが起こると脳幹との神経伝達が滞ることになります。胸椎がずれると内臓に分布する神経が阻害され内臓は本来の力を出すことができず、いずれ多臓器不全を起こす要因になります。腰椎で神経機能の低下が起こると、筋肉が拘縮を起こし体幹を保持する機能が損なわれ、椎間板が次第に突出。つまり、ヘルニアに移行する可能性があります。腰椎がずれると骨盤もずれますから骨盤のずれから両膝の長短にもずれが生じ、左右での体重バランスに大きな差が生じて脚の筋肉はさらに負担がかかります。そうすると膝は次第に外側に膨れ上がり0脚になったり、変形性膝関節症などの疾患を呈することに繋がります。

また、神経機能の低下は内臓に送られる脳脊髄液の量を阻害します。脳脊髄液量を阻害された各内臓は十分な能力を発揮することができずそれにより様々な症状が発生してくるのです。

この図をご覧ください。脊椎から出る自律神経がどれだけ内臓に対して密接であるかがわかると思います。交感神経は能動的にアクセルのような働きを示し、副交感神経は受動的でありブレーキのような役割を担っています。

 

人は自律神経によって健康が維持されているといっても過言ではありません。地球で生きていれば外的要因はより厳しいものがあると思います。酷暑もあれば極寒の地もありますし、高度が3000mにもなると酸素濃度に影響がでます。しかし、そのような厳しい外的要因があっても普通に生きていられるのは自律神経がそれらの状況に対してリアルタイムで合わせて機能しているからです。

 

その機能が落ちるということは日常生活に支障をきたすことはもちろん、厳しい社会で生きていくことは困難になることでしょう。ストレスが解消されない、疲れがとれなくて慢性的に全身倦怠感があり不眠である。こういったことは社会人にとっては致命的なことではないでしょうか。

 

クラニオセイクラルリズム

 

 

当院ではオステオパシーの頭蓋仙骨療法(クラニオセイクラルセラピー)を取り入れています。クラニオセイクラルセラピーの創始者はDrウイリアム・ガーナー・サザーランド (William Garner Sutherland, 1873–1954 写真参照) です。ある時、サザーランドは頭蓋骨には拍動や呼吸とは全く違うわずかな動きがあることを発見しました。頭蓋骨にはわずかながらの微細な可動性があり頭部の各縫合は関節のような機能を持っていることから人為的な手技によって脳脊髄液(CSF)の流れを操作できるのではないかという仮説を立てたのです。そして、頭蓋内での中心的な位置にある後頭蝶形軟骨結合(phenobasilar Janction)を重要視することで脳脊髄液の産生と流れによってもたらされる頭蓋内の圧力が頭蓋骨全体の動きを引き起こすと考えたのでした。この動きを「第一次呼吸 Primary Respiration」として命名しています。Drサザーランドは「脳脊髄液の奥には脳脊髄液を動かすためのもっと根源的な生命エネルギーが存在している」と考えました。これを〝いのちの息吹 Breath of Life”と名付けています。

 

Drジョン・アプレジャー(John E. Upledger, Feb. 10. 1932 ~ Oct. 26 2012)現在のところ、このDrアプレジャーの活躍によって頭蓋仙骨療法は発展していくことになります。Drアプレジャーはオステオパシードクターになった後、病院で頚部手術の助手として勤めていたのですが、脊髄を覆う硬膜の固定を試みたところその硬膜が規律的に動いて固定がうまくいかないということがありました。どうしてそんなことになるのか?その現象に興味を抱いたDrアプレジャーはオステオパシー・クラニアル・アカデミーで頭蓋骨オステオパシーを学び、第一次呼吸の研究を始めることになります。その後、ミシガン州立大学生体力学部で教授に就任。以後、8年間にわたって頭蓋骨と硬膜に関する研究を行いました。そこでは頭蓋骨は融合するのではなく、頭蓋骨と仙骨の硬膜により微細な拍動性がリズミカルに動いていることを証明するのでした。これがクラニオセイクラルリズム:CSRです。ここで猿の尾骨を押さえるとその頭蓋骨の動きが止められることを発見したのです。

このCSR(クラニオセイクラルリズム)をどのようにしてコントロールするのかで患者の回復力は大きく変化していきます。CSRは正常回数、6回/分前後です。早い拍動の場合、20回/分以上、少ない場合で2回/分程度と考えられています。20回/分以上:ある場合は冷静さを欠き、精神的にすぐ興奮する。特に血気盛んで好戦的な人が多く見られます。3回/分、あるいはCSRの消失の場合は精神疾患、よく見られる疾患ではうつの人に多く見られます。

 

このようにCSRは病態に対して大きくその要因を占めていると言えます。

  • 慢性痛
  • 出産準備
  • リハビリ、回復促進
  • 多動性障害、学習障害、集中力の低下
  • 頭痛
  • 生理痛
  • 緊張性亢進(ハイパートーヌス)
  • 睡眠障害、不眠症
  • 病理的に不明な痛み
  • ストレス
  • 事故後の後遺症
  • トラウマ、うつ、統合失調症、パニック障害
  • 過敏性腸症候群痙攣

これら全てがクラニオセイクラルを調整することで劇的に改善することができます。

 

 

CSFプラクティス(脳脊髄液調整法)

 

 

CSFプラクティス(脳脊髄液調整法)は宮野博隆氏によって開発されたものです。宮野氏は単身アメリカに赴き、カイロプラクティックの修行を重ねられ、そこでカイロプラクティックの流派の一つ、SOTの開発者、Dr,ディジョネットに邂逅することになります。Dr,ディジョネットの理念に賛同した宮野氏はSOTの研究を兼ねて長くアメリカに滞在、アメリカ仙骨後頭骨学会において 日本人初の2000年度研究者大賞(Chiropractic reseacher of the year)を受賞されることになります。

そのSOTの発展型がCSFプラクティスです。当院ではCSFプラクティスで採用されるソフトブロックテクニックを活用しています。これまで、SOTのDrディジョネットはハードブロックを使っていたのですが、宮野氏による研究によってハードブロックだと筋肉に筋性反射をおこさせ、結果、筋肉が硬くなることから本来の施術効果を半減させることがわかってきました。そのため、筋肉や神経に対して影響を与えない軽くて柔らかく、ソフトなブロックが開発されたのです。この新たな時代の先駆的資質として生み出されたソフトブロックを駆使することで、脳脊髄液の循環を最大限に高めていきます。